Innovative Comprehensive Communications Design

イノベイティブ総合コミュニケーションデザイン

イノベイティブ総合コミュニケーションデザインとは

「社会にイノベーションを起こすような実践的な技術者」を育成するために、PBL(Project Based Learning)型プロジェクト演習を通して、その基本的素養を体験的に身につけるための授業です。

複雑化する社会にあって新たな価値を創造するため、情報理工学分野を始めとして人文・社会科学系・アート系等との多分野連携が不可欠に求められる中、そのような"総合コミュニケーション価値の共創"ができる人材となることを目指す電気通信大学の授業です。

(学生たちによる実際の成果物の一部:自動運転モビリティ、プロジェクションマッピングの応用、ウェブアプリの制作等)

美術大学・語学系大学・文系の大学など、電気通信大学外の学生の受講も歓迎しています。

技術力を生かしたい学生や、デザイン力、語学力、リーダーシップを生かしたい学生など、ひとりひとりの強みを生かし、多様性のあるチームとしての活動を進めます。

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PBLを進めるにあたっての事前基礎学習

魅力的な企業講師陣から「企業でのプロジェクトの進め方」を学ぶ

何の事前準備もなくいきなりPBLの取り組みができるわけではありません。

そこで、PBLに入る前の事前段階として企業から外部講師をお招きして、企業におけるプロジェクトの進め方・考え方など必要な知識を得るための講義を実施しています。

(写真左は2022年度にご協力・ご参加頂いた日立製作所 社会イノベーション協創センタ サービス&ビジョンデザイン部 小野俊之様による遠隔授業の様子、写真右はユビ電株式会社 代表取締役の山口典男様による対面授業の様子)

先進・先鋭の学内研究者による「研究の進め方」から学ぶ

また、研究の進め方からプロジェクトの進め方を学ぶため、学内I類~III類より参加される先生方にも講義をして頂く機会があります。

ここでの話は、取り組み方や途中のプロセスの話がポイントであり、新しい価値を生み出すために先生方がいかに考え、行動しているかを知ることができます

通常の研究発表とは異なり、普段あまり聞くことのできない研究途中の苦労話や失敗話、裏話的なものなどもあって興味深いです。

それぞれ先生方は、AI・データサイエンスや、IoT、VR・ヒューマンインタフェース、人間ロボティクス、様々なデバイス、各種加工法などの専門家・研究者で、これらの先生方もPBLへ参加されてアドバイス等を頂けます。

(写真は2022年度に授業へ参加頂いた先生方)
[前期]I類:宇都 雅輝先生(上段左)・[前期]II類:石橋 孝一郎先生(上段右)・[前期]III類:山口 浩一先生(中段左)、[後期]I類:野嶋 琢也先生(中段右)・[後期]II類:東郷 俊太先生(下段左)・[後期]III類:梶川 翔平先生(下段右)
※年度によって参加される先生は変わる可能性があります。

PBL

PBL活動の実際

学生主体の活動と、それに対するフィードバック

PBLの活動は学生たちが自らテーマを決め、チームとなって主体的に取り組みを進めます。

そして、その過程では学内I類~III類から参加された先生方よりフィードバックを得られる機会があり、先進・先鋭の分野で活躍される先生方との闊達なディスカッションを経て取り組みの内容をブラッシュアップしていくことができます。

実際にIoTの機器を用いてプロジェクトを進行することや、先生方から技術的なアドバイスを受けられることもあります。

充実の技術サポート、設備環境

PBLの活動を進めるにあたって技術的なサポートが必要となった場合にも安心です。

電気通信大学卒業生で過去の本科目修了者でもある峯水先生(写真左)から、技術支援員としてのサポートを随時受けることができます。

また、東3号館7階の専用ラボスペースには試作品を作れるレベルの簡単な工作機械や3Dプリンタなどもあり、こうした機器の利用が可能である上、使い方に関するガイドを受けることもできます。

学生たちによる実際の取り組み状況

PBLの活動は学生主体でチームごとに進め、基本的に授業のタイミングで集まってチームディスカッションや作業を行いますが、専用のラボスペースを利用して作業を進めることもできます。

写真は2022年度の後期授業において、AI関連のプロジェクトをラボスペースにて進める学生の様子です。AIのプロジェクトも進められるように用意された高性能パソコンに向かいつつ、遠隔でチームのメンバーとコミュニケーションをとりながら作業を進めています。

こうしたプロジェクトからの各種コンテストへの応募、受賞実績も豊富です。

まとめ

学生である期間中に自分たちが主体となった取り組みを何か行ってみたいという学生にとって、イノベイティブ総合コミュニケーションデザインは最適な授業です。

これまでに身につけてきた技術や知識で何ができるか試してみたい学生や、チームによる協働体験から何かを作り出してみたいという学生、将来的に自ら事業を興すための腕試しをしたいという学生など、様々歓迎します。

しっかりしたプロジェクトメソッドに基づき、多様な仲間たちと取り組むことで得られる、PBL教育ならではの特別な学び。

皆さんの授業への参加をお待ちしています。(授業担当教員:山田 祥之)